海外赴任が珍しくない時代とはいえ、行き先を聞いてインドだったときに「ラッキー!」と思う人は何割くらいいるでしょうか。
インドに行ってくれと伝える上司はそのときどんな表情でしょうか。
申し訳なさそうな顔をしているということはインドへ行かせることに何か後ろめたい気持ちがあるのでしょうか。
海外赴任を言い渡されて、英語や仕事の面では何の心配もないと思っていても、インドでの生活を思うと、ネガティブな心情になってしまう人がいるかもしれません。
そこで、この記事では、インドでの生活を前向きに考えられるよう、メリットばかりを具体的に挙げてみようと思います。
目次
- 1 インド駐在は実はメリットだらけ
- 1.1 まずは海外赴任共通
- 1.2 インドならではのメリット
- 1.2.1 市場規模が大きい
- 1.2.2 マンゴーが安い
- 1.2.3 家事をサーバント(メイド)に任せることができる
- 1.2.4 専用の車とドライバー
- 1.2.5 毎週ゴルフが楽しめる
- 1.2.6 海外旅行に行きやすい
- 1.2.7 本場のインドカレーがいつでも食べられる
- 1.2.8 日本に帰って食べるごはんがとてもおいしく感じる
- 1.2.9 世界遺産がたくさん見られる
- 1.2.10 街中が動物園
- 1.2.11 英語を学びやすい環境がある
- 1.2.12 なにかと強くなる
- 1.2.13 親日
- 1.2.14 駐在者同士の結束力
- 1.2.15 時差が3.5時間
- 1.2.16 マイルを貯められる
- 1.2.17 貯金を貯められる
- 1.2.18 嫌なことも振り返るといい思い出
- 2 まとめ
インド駐在は実はメリットだらけ
この記事を書くに当たり、自ら経験したことや駐在経験のある人から聞いたことを思い返してみましたが、思った以上に筆が進みました。
これを読んだら思わずインド赴任に手を挙げたくなるかもしれません。
では、さっそく始めます。
まずは海外赴任共通
まずはインドに限った話ではありませんが、海外赴任者が得られる一般的な恩恵といいますか、金銭面でのメリットをまとめてみました。
海外赴任手当てがもらえる
給料が倍になる!とまでは今の時代には無理かと思いますが、今まで日本で働いていたときと給料のもらい方は少し変わります。
海外赴任することで、それについての手当てがつく会社もあるはず。海外単身赴任手当てというかたちでもあり得ます。
ハードシップ手当てがもらえる
危険地域や生活環境の厳しい国や地域に赴任するときに会社から支給される手当てのことです。私の場合はもらえました。
インドの場合、これがかなり優遇されている会社も多いようです。
住民税を払わなくてよい
住民票を抜いてくるので、これまで支払っていた税金負担もなくなります。毎月数万円レベルで給料から引かれていたお金が自分のものになるということです。
意外と大きいですよ。
住居手当が充実
会社にもよるとは思いますが、全額負担していただきました。
日本に持ち家のローンがない場合はただで住処を得られるということですね。
インドならではのメリット
では、いよいよインドならではのメリットについて見ていきましょう。
市場規模が大きい
まずは仕事に関連すること。どんな業種かにもよりますが、インドに進出するということは市場規模の大きさが何よりもメリットになっているからですよね。
せっかく行くなら、仕事面でもしっかり業績を残したいところです。
マンゴーが安い
マンゴーが種類も豊富で値段も安い。これは絶対メリットです。
滞在中は必ず食べましょう。
シーズン中に出張したときには現地人に買ってきてもらいました。現地人に選んで買ってもらうのが確実ですからね。
私がよく買ってきてもらっていたもので、10kgで1500円くらいと聞いたことがあります。日本では考えられない値段です。
ただし、日本へは持ち帰れません。安いからと言ってお土産として持ち帰ろうとすると、税関で見つかって没収されます。
家事をサーバント(メイド)に任せることができる
掃除や洗濯など必要な家事を任せることができます。私は雇っていませんでしたが、家事をしなくてよいなら、楽チンですね。
インドの住居ではとにかくドアや窓の隙間からの砂の侵入がすごいです。放っておくと部屋を歩いたときに足の裏が真っ黒になってしまいますので、定期的に掃除が必要です。
専用の車とドライバー
インドでは自分で車を運転することが認められていませんでした。よって、移動のために会社が専用の車とそれを運転するドライバーを付けてくれる場合が多いです。
住居の玄関から会社の玄関までのドアトゥドアです。日本でなら、いちヒラ社員には縁のない世界を経験できます。
休みの日にも運転しなくてよいので、昼間からお酒を飲みに行ってもOKです。
毎週ゴルフが楽しめる
インドでの休日の過ごし方の一つにゴルフがあります。ゴルフ好きにはたまらないですね。キャディーはプレイヤーひとりに対してひとりずつ付きます。
練習場もあるので、平日は仕事の帰りに練習に行って、週末にラウンドを楽しむことができます。
海外旅行に行きやすい
日本から行くより近い国に気軽に行くことができます。
タイやシンガポール、モルディブ、ドバイ、スリランカなどが比較的行きやすい距離にあります。
特にタイやシンガポールはインドから食材の買い出しに行く国として定番のため、インドの連休のときには多くの日本人が出かけていきます。
タイやドバイなら、3〜4時間と週末だけでも出かけられる飛行時間です。
会社によっては、航空機代やホテル代を手当てとして支給してくれる制度もあります。それだけ、インド生活が過酷だという認識を持たれているということです。
インドではあまりお金の使い道がないので、海外旅行に行って、優雅に過ごしたいところです。
本場のインドカレーがいつでも食べられる
インドカレーは日本のカレーとはまた違った美味しさがあります。せっかくなので、色々なお店のカレーを食べ比べてみてはどうでしょうか。私の場合、夜は家で食べることが多かったため、ランチはインドカレー、夜は家でボンカレー、というような日を何度も経験しました。昼にカレーを食べていても、やっぱり日本のカレーが食べたくなることがあるんです。
日本に帰って食べるごはんがとてもおいしく感じる
帰国が決まれば、日本のおいしいご飯が楽しみで、まず何を食べようかと必ず考えます。
「日本に帰ったら食べるものリスト」を作るのも楽しみになります。この楽しみはフィリピン駐在では無いです。それだけフィリピンは食が充実している。
日本に帰れば、もっとおいしいものが待っているため、インドから日本行きの飛行機では、機内食も食べません。
世界遺産がたくさん見られる
インドにはたくさんの世界遺産があります。有名どころでは、あのタージ・マハール。デリーから日帰りで見に行くことができます。
遠出しなくても、デリーにもクトゥブミナールやフマユーンなど世界遺産があります。
遠出すれば、インド国内旅行でたくさんの遺産を見ることができます。
街中が動物園
動物園に行かなくても、街中で牛や猿、豚、リスなど、いろいろな動物を見ることができます。
小さな子どもさんを帯同する場合は、喜ばれること間違いなしです。
移動中の車内がサファリパークのバスさながらに楽しめます。
英語を学びやすい環境がある
クセは強いですが、英語を話すインド人がたくさんいますので、英語でのコミュニケーションの訓練ができます。
分かりやすい単語でゆっくり話してくれたり、拙い英語でも理解してくれようとしてくれる優しさを感じることができます。(逆にそれが英語上達の妨げになるという一面もあります)
なにかと強くなる
インドでは、日本では遭遇しないような出来事がたくさんあります。ここで生活すれば、大抵のことで驚かなくなるでしょう。
私の場合、インド経験があるため、初めての海外赴任がフィリピンだという人の驚きや不満がとても可愛らしいレベルに感じることが多々あります。
親日
インド人は日本人に優しいです。特に子連れには本当に優しいです。インド人は子どもが好きなんですね。
駐在者同士の結束力
過酷な環境だからこそ、駐在員同士の結束が深まります。帰任してからも「あのときは大変だったね」と飲み会で思い出話が尽きません。
時差が3.5時間
17時に仕事を終えることができたら、日本は20時半です。この時間ならまだ日本にいる家族、特に小さい子どもさんにも電話することができます。
マイルを貯められる
例えば、ANAでデリーと成田を往復するともらえる基本区間マイルは約7200マイルです。出張などで日本とインドの往復があればどんどんマイルは貯まっていきます。
また、上級会員の資格を取得するのに必要なプレミアムポイントはアジア路線では1.5倍もらえるため、狙いやすくなります。(実際、インド赴任者で航空会社の上級会員資格を持っている方はたくさんいました。)
貯金を貯められる
給与面で恵まる一方で、インドではあまりお金を使うところがないので、とにかく貯金が貯まります。
嫌なことも振り返るといい思い出
インド人やインドへの不満や泣き言を書いているブログ記事をよく見かけます。
でも、本当に辛いならブログになんて書いている余裕もないはずです。
皆、嫌なことがあってもそんなインドを楽しんでいるんだと思います。
私も腹の立つ経験は色々ありましたが、結局今ではただの笑い話のネタになっていて、インドはいい思い出になっています。
不思議な魅力があるんですね。
まとめ
ちょっと我慢して、インドを選んでみたくなったでしょうか。
住めば都、というようにインドも住んでみればいいことがたくさんありますので、嫌々行って、仕事以外引きこもってしまうのは勿体ないです。
ぜひ、インド生活を前向きに体験してみてほしいと思います。
最後に、インドとフィリピンで生活した経験のある私の場合、もしまた機会があり、インドとフィリピンどちらかに住まなければならなくなったときはかなり迷うと思います。
それだけ生活環境に差があってもインドは魅力のある国だからです。
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